医工融合技術研究所

Integrated Technology Research Center of Medical Science and Engineering

令和3年度医工融合技術研究所の活動報告

令和3年度の主な活動

  1. 「医工融合技術を生かした医療機器の創製に関する研究会(zoom開催)」の開催(第25回/第26回/第27回)
  2. 「医工連携研究フォーラム(zoom)」
  3. オナーズプログラム「医工連携に基づいた医療機械の創製」への支援

1. 「医工融合技術を生かした医療機器の創製に関する研究会」の開催

 本年度は新型コロナ拡散防止の観点から,会員を一か所に集め対面で講演会を開催することが難しい状況にあったため,関連企業からの講演は中止し,医学部教授からの講演に限定して,講演内容等を動画にまとめ,メンバーシップ会員企業ならびに研究所員に送付することとした.

第25回「医工融合技術を生かした医療機器の創製に関する研究会」


■開催日時:
令和 3 年 5 月28 日(金)15:05~17:10 オンライン(zoom)

■プログラム:
講演
「胃がん領域における内視鏡を用いた診断・治療の実際と今後の展望」
金沢医科大学 医学部 消化器内科学 中村 正克 教授

画像強調内視鏡(Image enhancement endoscopy ; IEE)であるNarrow band Imaging(NBI)を用いる事で早期胃がんの診断能は飛躍的な向上を遂げており,また低侵襲治療である内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopicsubmucosal dissection ; ESD)が確立されたことで一括切除率の飛躍的な向上を遂げていることが紹介された.さらに最新の画像診断(超拡大内視鏡, AI 診断)と超低侵襲内視鏡治療を目指した経鼻内視鏡治療について講演いただき,その中で患部を剥離させる技術について工学的な技術開発に期待している旨の話があった.

報告
「カプセル内視鏡の非常脱出機構の提案」 医工連携プロジェクト 清水 大希(B4)




第26回「医工融合技術を生かした医療機器の創製に関する研究会」


■開催日時:
令和 3 年 9 月24 日(金) 15:05~17:10 オンライン(zoom)

■プログラム:
講演1
「呼吸器外科の臨床で使用されている最新医療機器・医療材料とその役割」
富木医療機器株式会社 金沢支店 営業四課 本多 春樹 氏

呼吸器外科の分野でも様々な機器が使用されている.その中「手術用内視鏡カメラシステム」,「超音波凝固切開装置」,「高周波手術装置」,「自動縫合器」について紹介いただいた.特に手術用内視鏡カメラシステムでは,ICG 蛍光観察による血管の可視化,3D 化による空間認識などの先端的な技術についても紹介いただいた.また,自動縫合器については針の高さの選択の重要性について説明いただいた.さらに,地域医療における医療機器販売業者の役割についても説明いただいた.

講演2
「最新の肺癌の治療 (手術:ロボット/胸腔鏡、放射線、抗がん剤、免疫療法、分子標的治療薬)と
外科医からみた医工連携」

金沢医科大学 医学部 呼吸器外科学 浦本 秀隆 教授

ICG 蛍光観察による血流や腫瘍の可視化,手術ロボット,分子標的治療薬など先端の肺がん治療について解説いただいた.また,外科医の立場から取り組まれた医工連携の経験談と医工連携における問題点について指摘があった.さらに,工学技術者に対して,吸収性縫合補強シートの貼付機器の開発,リンパ節郭清時に組織を滑らずに押さえつける機器の開発,洗浄方法,血管の裏側に回り込む機器,肺切離後に空気漏れを止める材料の開発などの医工連携の課題の提案をいただいた.最後に「大学で未来を学べるか?」という非常に難しい問題の提起をいただいた.

報告
「バイオ化学による抗新型コロナウイルス活性物質の創製」 医工連携プロジェクト 熊崎 風夏(B2)




第27回「医工融合技術を生かした医療機器の創製に関する研究会」


■開催日時:
令和 3 年11 月19 日(金) 15:05~16:45 オンライン(zoom)

■プログラム:
講演
「病原体から体を守る免疫の仕組み、新型コロナウイルスとワクチン」
金沢医科大学 医学部 免疫学 小内 伸幸 教授

自然免疫,獲得免疫,免疫記憶などの免疫反応のメカニズムについて平易に解説いただいた.その上で新型コロナウイルス(COVID-19)の作用とそれに対する免疫反応について解説いただいた.また,このウイルスに対するワクチンや治療薬の開発状況について解説いただいた.非常にタイムリーな話であった.

報告
「自然気胸の再発原因の解明のための胸膜の機械的特性の評価」 医工連携プロジェクト 林 礼真(M1)




2. 医工連携研究フォーラムの開催

第12 回医工連携フォーラム


■開催日時:
令和4 年2 月19 日10:00〜12:30 にオンライン(zoom)

■基調講演:
「臓器再生への医工学による挑戦」
富山大学 学術研究部 工学系工学部工学科生命工学コース 中村 真人 教授

かつて小児科の臨床医であった中村先生が心臓病で亡くなっていく乳幼児を診て,小さな命を救うためには人工臓器の開発が不可欠であると認識し,人工臓器の研究者となっていった経緯の説明があった.その当時ほとんど研究されていなかった生体細胞から臓器を再生する研究に取り組まれ3D プリンターを用い血管をつくるだすことに成功された.最新の研究動向を紹介いただくとともに医工連携の重要性についても力説されていた.


■研究成果報告:
「細胞治療領域における医工連携の展開と今後の展望」
  石垣 靖人(金沢医科大)
「整形外科分野における医工連携の必要性とこれまでの成果」
  兼氏 歩(金沢医科大)
「ショートステムのアライメントによる応力伝達性への影響」
  高野 則之,籔崎 有美恵(金沢工大),久門 弘(木島病院)
「パルスレーザーを用いた結石破砕治療時の周囲組織への影響」
  杉本 康弘,杉若 一輝(金沢工大)

3. オナーズプログラム「医工連携に基づいた医療機械の創製」への支援

プログラム参加学生に対して,研究所の教員からオムニバス形式で基礎事項の講義を行なった.
また,次のテーマについて個別の指導を実施した.


1) 生分解性高分子を用いた組織再生用足場材料の開発
大澤教授,谷田准教授,金沢医科大 石垣教授,2B 國本 昇大, 1B 小泉 樹奈,1BC 吉岡 愛花,
4BC 森田 真史, 山城 真輝, 佐藤 美奈, 古谷 幸一

2) 自然界からの有用微生物の探索と生物活性の評価
小田教授,2BB 唐木 美宇, 熊崎 風夏, 細川 永美香, 3BB 小川 瞭太, 栢森 杏音, 島田 結梨那, 社方 陸

3) 新規な二次代謝物群の抗菌・抗カビバイオフィルム破壊活性の評価
小田教授,4BB 井上 諒人

4) 窒化ケイ素系セラミックスのアンモニア溶出に関する研究
新谷教授,2M 丹保 明日斗, 3EM 難波 立佳, 服部 浩輝, 柳澤 光輝, 4EM 上野 龍馬, 松宇 星果

5) DLC 被膜を施した人工足場材料が骨芽細胞遺伝子に及ぼす影響
新谷教授,2M 魚津 隆介,3EM 堀井 瞭

6) カプセル内視鏡の開発(非常脱出機構の提案)
高野教授, 4EM 清水 大希,3EM 中川 大蔵

7) 光による骨萎縮改善に関する研究
長沼教授, 3EM 冨田 拓海

8) 治療中・治療後のQOL 向上を目的とした化粧品の開発
大澤教授,谷田准教授, 1B 小泉 樹奈,1BC 中野 初南, 米山 未桜, 吉岡 愛花, 2BC 奥濃 麻夏, 篠原 花奈, 野口 結貴,
4BC 長谷川 萌, 酒井 麻瑚, 山城 真輝

9) テーマ調整中新加入メンバー
3EM 宮崎 光太郎,1EM 鈴木 寛大,三木 慶太,山下 耕希

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