医工融合技術研究所

Integrated Technology Research Center of Medical Science and Engineering

平成27年度における医工融合技術研究所活動報告

平成27年度の主な活動

  1. 「医工融合技術を生かした医療機器の創製に関する研究会」の開催(第7回/第8回/第9回)
  2. 医工連携研究フォーラムの開催
  3. 医工連携オナーズプログラム参加学生に対する指導と支援
  4. その他
  5. 次年度への展開

1. 「医工融合技術を生かした医療機器の創製に関する研究会」の開催(第7回/第8回/第9回)


第7回「医工融合技術を生かした医療機器の創製に関する研究会」


■日時: 平成27年6月5日

■参加者数: 67名

■プログラム:
①テーマ:  脊椎ケージの製品イノベーション
講師: メドトロニック・ソファモア・ダネック(株) 杉野 篤史 氏

②テーマ:  腫瘍脊椎骨全摘出術における脊柱再建に関する先進的取り組みと問題点
講師: 金沢医科大学 医学部・整形外科学 川原 範夫 教授

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図1 第7回研究会の様子



第8回「医工融合技術を生かした医療機器の創製に関する研究会」


■日時: 平成27年9月4日

■参加者数: 62名

■プログラム:
③テーマ:  川澄化学におけるステントグラフトへの工学的手法の応用
講師: 川澄化学工業(株) 野見山 弘章 氏

④テーマ:  血管外科領域における医工連携
講師: 金沢医科大学 医学部 心臓血管外科学 小畑 貴司 講師

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図2 第8回研究会の様子



第9回「医工融合技術を生かした医療機器の創製に関する研究会」


■日時: 平成27年11月27日

■参加者数: 66名

■プログラム:
⑤テーマ:  3D造形モデルの活用と歯科分野でのCAD/CAMの応用や今後の動向

⑥テーマ:  頭蓋顔面外科領域における実体三次元モデルを用いたシミュレーションサージャリー
講師: 金沢医科大学 医学部 形成外科学 川上 重彦 教授

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図3 第9回研究会の様子



2. 医工連携研究フォーラムの開催


■会場:  金沢医科大学 (於:新講義棟4F)
■日時: 2016年2月27日
■参加者数: 87名

■基調講演: 「Physical MedicineとChemical Medicine の融合による新たな医療」
 熊本大学 大学院 生命科学研究部(薬学系) 遺伝子機能応用学分野 甲斐 広文 教授


■成果報告等(5件)

  • ①多剤耐性菌症,インプラント感染症とバイオフィルムの問題
    金沢工大 小田 忍 教授 新谷 一博 教授,金沢医科大 川原 範夫 教授 他

  • ②診断マーカー及び創薬シーズとしてのRNA結合因子
    金沢医科大 石垣 靖人 教授,金沢工大 中沢 実 教授

  • ③Holmium:YAG LASER による尿路結石破砕機構に関する研究
    金沢医科大 森山 学 氷見市民病院教授,金沢工大 杉本 康弘 准教授

  • ④血液透析領域から―生物学的汚染から透析液供給システムを守る―
    金沢医科大 荒木 忠 主任

  • ⑤微視構造制御による骨再生医療用足場材料の高性能化
    金沢工大 田中 基嗣 教授

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図4 成果報告の様子

■オナーズプログラム「医工連携に基づいた人間にやさしい医療機械の創製」 成果ポスターセッション(11件)

  1. 高齢者にやさしい爪カッタの開発
    加藤(秀)教授,小泉金沢医科大准教授
    3EM4桶 潤一郎,1ER1塚本淳基
  2. 血圧測定の新規測定法の開発
    森本教授,紺家金沢医科大教授
    3EM2吉越 優,2EM2中川研介,2EM2石橋拓人
  3. 静脈注射用シミュレータの開発
    新谷教授,紺家金沢医科大教授,
    3EM2小松宏行
  4. 患者移動用補助具の開発
    田中教授
    1EM1矢動丸巧,1EM4坂井謙太,1EM2宮井亮輔
  5. 生体にやさしいバイポーラ型内視鏡鉗子の開発
    新谷教授,中村・有沢金沢医科大教授
    3EM2唐沢勇気,3EM1清水弥生
  6. 血糖自己測定のための穿刺補助具の開発
    高野教授,紺家金沢医科大教授、村角金沢医科大准教授
    3EM2小林卓也
  7. 手術用シミュレータの開発(動脈瘤モデルの作成)
    新谷教授,小畑金沢医科大講師
    2EM1庄司悠真,1EM4浅井健児,1EM3三納功巳
  8. 骨の早期固定を対象とした骨伝導能特性に関する研究
    新谷教授,川原金沢医科大教授,川口金沢医科大講師
    1EM1中井 遥
  9. 骨欠損部へのセラミックス系足場材の適用に関する研究
    新谷教授,川原金沢医科大教授,川口金沢医科大講師
    2EM1吉田圭織
  10. 転落時けが防止用器具の開発(転倒・転落しても怪我しない床の開発)
    宮下准教授,赤井金沢医科大教授 3EM2瀬川 歩,2EM1瀧本桃子,1EM1山田のどか,1EM4曽我部 翔太
  11. 非侵襲型頭蓋内圧モニタリングシステムの開発
    田中教授,赤井金沢医科大教授
    3EM2長谷川優太,1EM4丸茂宏貴,1EM1松井仁

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図5 ポスターセッションの様子

3. 医工連携オナーズプログラム参加学生に対する指導と支援


 オナーズプログラム「医工連携に基づいた人間にやさしい医療機械の創製」に対する指導と支援として,プロジェクト参加学生に基礎的事項について講義すると同時上記個別テーマについて指導を行った.

■基礎講座

第1回

文献検索の講習会(J DreamⅢ and CiNiiの演習)

第2回

新谷教授担当:生物と工学Ⅰ(生体系における諸機構の人工系への応用について概説)

第3回

新谷教授担当:生物と工学Ⅱ(生体工学の基礎について説明)

第4回

高野教授担当:ミクロ分子で構成するマクロ生物(細胞膜と内部呼吸について)

第5回

森本教授担当:生物の運動機能とその要素
(機構学的アプローチにより,指の運動をリンク機構に置き換えて,動作を順動力学および逆動力学を用いて解説)

第6回

田中准教授担当:「生体の構造と再生」(細胞微視構造をバイオメカニクス観点から説明)

第7回

大澤教授担当:遺伝子組み換えによるバイオプラスチック生産(組織再生後に体内で分解する足場材料について)

第8回

小田教授担当:バイオフィルムの疫学上の問題とそれの産業利用(バイオフィルムの形成と感染症について)

第9回

加藤教授担当:生体材料とこれの加工(基本的な加工法(鋳造、切削加工、塑性加工、表面処理)について解説)

第10回

瀬川准教授担当:塑性加工と動脈瘤の塞栓術(白金製の医療器具を例に,塑性加工を含めた成形法について解説


■見学会の実行

金沢大学医学部,CPDセンターにて手術用ロボット“da Vinci”のバーチャルシミュレータを操作体験(参加39名)

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図6 手術用ロボットの操作体験


■各個別テーマによる指導 → 前項 ポスターセッションを参照のこと


4. その他


 2015年度「医工融合技術を生かした医療機器の創製に関する研究会」参加企業から3つのワーキンググループ活動.

①手術用器具他の開発

参加メンバー:新谷教授,赤井金沢医科大教授,高松機械工業,オンワード技研,南雲製作所 他


②医療従事者教育用シミュレータ(実体型)の開発

褥瘡実体モデルが完成し,特許申請中.
また,次年度金沢医科大で開催される学会でこのモデルを使った公開実習が開催される予定.
参加メンバー:新谷教授,紺家金沢医科大教授,石川可鍛製鉄,北陸有機工業 他


③人体計測機器の開発

参加メンバー:高野教授,中村医科大講師,中村留精密工業,ヨシダセイコー,村谷機械製作所,本螺子製作所 他


5. 次年度への展開


■研究会の実施

第10回 講演会(2016年6月17日 金曜日)

講演1:「膝関節における最新技術と医工学融合の必要性」(仮題)

杉森 端三(スギモリ タンゾウ)准教授/金沢医科大学・医学部 整形外科学

講演2:「脊椎機能の可視化について」(仮題)

足立 善昭 (アダチ ヨシアキ)教授/金沢工大・先端電子技術応用研


第11回 講演会(2016年9月2日 金曜日)

講演1:「鎖肛根治術における問題点と、手術前シミュレーションの提案」(仮題)

河野 美幸(コウノ ミユキ)教授/金沢医科大学・医学部 小児外科学

講演2:未定

講演3:ワーキンググループメンバからの事例報告

手技技術向上を目指した病変モデルの提案(仮題)桝井 取締役/ 石川可鍛製鉄


第12回 講演会(2016年11月18日 金曜日)

講演1:「高齢者における転倒防止や生活機能改善の現状と問題点」(仮題)

平松 知子(ヒラマツ トモコ)教授/金沢医科大学・看護学部 老年看護学

講演2:未定

講演3:ワーキンググループメンバからの事例報告



■研究フォーラムの主催(金沢工大での開催)

5件程度の成果報告と基調講演は金沢大学山本副学長?



■医工連携オナーズプログラムの指導

従来テーマの継続の如何を4月9日までにお知らせください.
また,新規テーマがあれば同様にお知らせください.
もしご連絡がない場合は従来のものの継続とみなします.
4月14日にパフォーミングスタジオにて新入学生に提示します.
また,研究所内のセキュリティと安全面からのお願いですが,夜間医工連携オナーズプログラム参加学生のみが所内で活動することがないようご配慮ください.


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