情報技術AI研究所

Information Technology and Artificial Intelligence Research Laboratory

Project4 
画像処理、パターン認識、メディア応用の研究開発 研究成果


3次元画像解析(中沢研)

  • 著者:「櫻井 壯達,中沢実」
  • タイトル:「X 線 CT による繊維強化プラスチックのガラス繊維配向 3 次元画像解析」
  • 出典:「電子情報通信学会 パターン認識・メディア理解研究会」
  • 概要:「プラスチック製品にガラス繊維を加えて射出成形する際,樹脂流動などの影響で繊維の配向状態が不規則となり,生成されたプラスチック部品にそりやねじれといった成形不良が生じることが知られている.そうした成形不良を事前に予測するため,産業用X線CT装置によって撮影したプラスチック成形品の三次元画像を用いて繊維の配向状態を解析する.特に本研究では,ガラス繊維の一本ずつに対して抽出処理をすることで,繊維の本数や分布の詳細な分析を行う.」



医療への応用情報技術(郭研)

  • 著者:「安田 圭佑 永瀬 宏  堀 有行 黒田 尚宏 島崎 猛夫」
  • タイトル:「指認識デバイスを用いた指及び手のトラッキングによる非健常者の判別」
  • 出典:「第34回医療情報学連合大会」
  • 概要:「診察過程と医療経過をデータ化することで、視覚的に判断を可能な状態にする技術を論じている。具体的には、脊椎小脳変性症やパーキンソン病の診察に用いる手回内回外運動を主軸においた情報の取得と応用を行う。現状でもCTやMRIなどの精密な検査による診断が存在するが、症状の初期段階としての判断は医師の所見的な診断に依存している。これらに対し、指認識デバイスであるLeap Motionを使用する事で指や手の動きを取得し、手の動きを診察する事で判断できる場合に利用し、データ化と医療経過の状況を記録する技術の開発を行った。また、開発にはソフトウェアの実行環境にとらわれにくいUnity Engineを用いた。」

図1 測定の様子

図2 実行中の画面と取得する回転角


図3 徐々に小さくなる回転角度



機械学習に基づく画像認識システムの研究開発(長田研)

  • 著者:「寺本隆磨,長田茂美」
  • タイトル:「Stacked Denoising Autoencoderの汎化性能向上に関する一検討」
  • 出典:「情報処理学会, 研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM), 2015-CVIM-195(53), pp.1-6, 2015.」
  • 概要:「Stacked Denoising Autoencoder(SdA)は,Denoising Autoencoder(dA)と呼ばれるAutoencoderを多層に積み重ねて構成したDeep Neural Networkの一種である.ノイズを付与した画像からノイズを除去した画像を復元するように事前学習を行うdAは,画像からその主成分を頑健に抽出でき,また,それらのdAにより構成したSdAは高い汎化性能を発揮できる.本研究では,SdAの汎化性能の向上を目的として,dAの事前学習の際に付与するノイズ量を,学習進度に応じて適応的に制御する手法を提案した.」

図 Stacked Denoising Autoencoderと認識対象画像例



画像特徴表現や検索手法などの画像検索システムに関する研究開発(長田研)

  • 著者:「佐藤秀樹,長田茂美」
  • タイトル:「Experimental Evaluation of Multi-Key Content-Based Image Retrieval」
  • 出典:「Proc. of 8th international KES Conference on Intelligent Interactive Multimedia: Systems and Services (KES-IIMSS-15), 2015 (to appear).」
  • 概要:「一般に,“内容に基づく画像検索(CBIR, Content-based Image Retrieval)”システムは,ユーザから与えられる1枚のキー画像を基に,そのキー画像から抽出した画像特徴と類似した画像を検索するが,ユーザが画像検索に適切な1枚のキー画像を明確に指定することは難しい.本研究では,1枚だけのキー画像ではなく,複数枚のキー画像群に基づくMulti-Key CBIR(MK-CBIR)を提案し,評価実験により,その有用性を確認した.」

図 類似画像検索例(上段の最左の画像がキー画像)



画像処理による双方向コミュニケーションシステムの研究開発(鎌田研)

  • 著者:「H. Kamada, K. Masuda(鎌田 洋、増田 和朗)」
  • タイトル:「A Feasibility Study of Automatic Response Analyzer in Classroom Using Image Processing and Cards」
  • 出典:「ICIC Express Letters, Part B: Applications (An International Journal of Research and Surveys), Vol.6, No.4, pp.919-926, 2015.4. 」

  • 概要:一斉授業における授業運営の効率化とコミュニケーションを向上すべく,画像処理技術と色カードを用いることにより,授業に出席した学生の理解度などの状態を自動集計するシステムを前システムに引き続き改善した.画像入力部とカード仕様,および画像処理を改善して,実際の授業で適用した.本システムを授業に適用した結果,教員が学生の理解度などを簡便に把握できることにより授業運営が円滑になる効果があった.

図1 システムの概念図

図2 教室で学生がカードを挙げている入力画像例



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