生体機構制御技術研究所

Institute of Biomechanical Control Systems

研究成果

研究課題1:生体機構制御技術の水中航走体およびその周辺機器への応用

 平成25年度に実施したシーラカンス肉鰭の動作解析及び流体力の推定計算に続いて,肉鰭模型により流体力を計測し,理論の推定精度を検証する.肉鰭の動作解析の基となる実物のビデオデータは,高信頼ものづくり専攻博士課程学生である岩田雅光氏(ふくしま海洋科学館)の業績によるものである.
 さらに,シーラカンスの胸鰭の実物大模型を製作し,回流水槽において単独性能試験を実施し,舶用プロペラにならってその推力係数,トルク係数および単独性能を取得し,揺動する鰭の推進器としての流体力学特性の解析法を確立した.
 以上の成果を下記に外部発表した.

  1. 佐藤隆一,嶋田舞,岩田雅光:シーラカンスの鰭の運動解析と発生する推力の推定,電気学会産業部門応用大会,2014.8.28
  2. 嶋田舞,佐藤隆一,岩田雅光:魚類の遊泳解析とその工学的応用,電気関連学会北陸支部連合大会,2014.9.11
  3. 嶋田舞:シーラカンスの遊泳解析とその工学的応用 Motion Analysis of Pectoral Fin of Coelacanth and its Engineering Application to Propulsor for Underwater Vehicles,金沢工業位大学機械工学専攻修士学位論文,2015. 2. 5.
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研究課題2:水中航走体に関する研究

 26年度は前年度に製作された水中航走体に,加速度センサー,ジャイロセンサー,水位計などを追加し,機体姿勢に関するデータの取得に成功した.また,成26年7月21から23日,同年11月19から22日の2度にわたり本学穴水湾自然学苑海面において,水中航走体の実海域性能確認試験を実施し,速力および旋回性能に関するデータを取得した。

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研究課題3:燃焼・伝熱関連研究に関する研究

 乱流予混合火炎の乱れ構造に関して,二重円筒型予混合火炎の乱流構造について、流束変動及び温度場の計測を通じて、乱れエネルギーの拡散状況について実験的に検討した.

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 垂直チャネル内の熱伝達特性に関して,垂直チャネルを構成する熱交換器をモデルに、管内伝熱特性について流速場、温度場計測から明らかにし、伝熱促進について研究した.

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研究課題4:簡易な機構による安定機構に関する研究

 ジャイロによる姿勢安定に関する研究として,ジャイロ効果を活用した、カウンタモーメントジャイロによる角運動量交換型の姿勢制御方式について、実機およびシミュレーションによりその特性を検討した.

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 空気アクチュエータによる衝撃緩衝の研究として,人工筋として活用される空気アクチュエータの動的制御特性について、周波数特性とその応答性を実験的に確認し、衝撃吸収装置への適合性について検討した.

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 アームモデルによる水中マニピュレータの研究として,生体筋構造を模擬した拮抗トルクによる力制御法による制御特性について,実機および機構解析により検討した.
 この際,マニピュレータ構造は,水中暴露部を局限化し,基板部に集約配置できる構造としている.

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研究課題5:リンク機構を活用した振動発電技術に関する研究

 電力回生技術の適用場面として車両サスペンションにおける振動発電技術を検討した.その際、発電効率改善法として振動サスペンション部に跳ね上げ機構を用い、発電効率の改善を実証的に研究した.

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