所長挨拶
ものづくりの原点に立ち返る
先端材料創製技術研究所
所長 加藤 秀治
金沢工業大学 先端材料創製技術研究所は,ものづくり基盤技術である,塑性加工技術,生産加工技術,材料設計技術,計測・制御技術を柱として,それぞれを有機的に結合させることにより,先進的な“もの”すなわち新製品やそれらの基礎となる要素技術の創製や高度加工技術と加工機械の開発を目指して平成10年に設立されました.
初代所長川並高雄,二代目所長新谷一博教授(金沢工業大学名誉教授),三代目所長森本喜隆教授(高信頼理工学研究センター副所長)の後任として,令和3年4月に四代目加藤秀治が就任いたしました.
歴代所長の下,以下の分野で研究成果を報告しています.
- 圧延技術の向上に関するもの
- クラッド等の特殊圧延技術の確立に関するもの
- 圧延のシミュレーションや真空圧延に関するもの
- 高速切削加工技術を用いた高能率切削加工に関するもの
- 高性能の工具材料の開発に関するもの
- 難加工材の加工性向上に関するもの
- 金属材料の水素脆性機構の解明に関するもの
- 新しい工作機械の開発
本研究所は,地域や工業界との密接な関係を維持しつつ,日本の経済を支えてきた“ものづくり”が主眼としてきた能率型生産方式にとどまることなく,原点に立ち返り,全く新しい発想による”ものづくり”のための材料開発から生産システムに関する新技術の創製を目指しています.これまでにも増して研究分野を横断する形での共創研究活動を推進し,既存の技術の改良型開発研究から,世界にも類を見ない新しい発想に基づく新技術の創製に取り組むことにより,地球環境への負荷を低減し,我が国の技術の発展に寄与することを目指します.