コラム KAZU'S VIEW

2011年03月

東北日本大震災から日本人は何を学ぶか-Part1-

3月11日(金)の午後3時前に起きた東北日本大震災を他人事のようにテレビ中継で見入っていた。テレビ画面に映し出される様子はまるで災害パニック映画の1シーンを見ているような錯覚にとらわれた。白い波がしらが天高く舞い上がり、陸地に押し寄せる波は何十台もの車を押し流し、巨大な船が波と共に市街地に押し寄せる光景を何度も何度も繰り返し、言葉もなく茫然と見ている自分の姿がそこにあった。思考停止状態であった。地震のエネルギー規模を示すマグニチュードは9とされる。その大きさは関東大震災の45倍、兵庫県南部地震の1450倍になるらしい。869年の第56代清和天皇(清和源氏の祖とされる)の御代に起きた貞観地震(ジョウカンジシン)後の千年に1度の大震災だという。そこで、世界でマグニチュード7.5以上の地震の歴史について理科年表を頼りに調べてみた。それによると、有史以来から1899年までに95回のマグニチュード7.5以上の地震が地球上に起きた。その内、日本の近くで起きたものが25件であった。1900年から1989年の間には150件起き、内日本付近が8件、1990年から2011年3月時点までに88件、内日本付近が6件となっている。このデータから、有史以来今日までに地球上で起きたマグニチュード7.5以上の地震は333件、その内、日本付近で起きたものが39件になる。この数字から地球上で起きたマグニチュード7.5以上の地震のなんと11.7%が日本付近で起きていることになる。一方、世界で起きた震度6以上の地震の20%が日本で起きているという説もある。このような世界の地震の巣のようなところにある島国日本。世界の総陸地面積1億5000万Km2に占める日本の陸地面積は38万Km2で世界の陸地のたった0.25%。統計的に見れば正規分布の3シグマ外の確率、約0.27%の割合と同じ、誤差範囲のような国土しか持たない国が2010年の世界のGDP総額62,882 (10億ドル)に対し8.7%(世界第3位)の経済価値を生み出している。一方、IAEA, NUCLEAR TECHNOLOGY REVIEW 2010によると、原子力発電所は2010年1月時点で世界29カ国で431基が稼働可能である。国別に見ると、最も多い国がアメリカで104基、次いでフランスが59基、3位が日本で54基となっている。つまり、世界の全原子力発電所431基の内、日本には12.5%があることになる。世界のマグニチュード7.5以上の地震が11.7%発生する世界の陸地のたった0.25%の土地に、世界の原子力発電所の12.5%を置き、世界の経済的価値の8.7%を生み出している国。このような国を世界はどう見るであろうか。多分、世界から見ると非常識の塊のように見えて当然であろう。太平洋プレートが西方向に移動し、東日本がある北アメリカプレート(オホーツクプレート)の下に沈み込む場所に形成されている日本海溝という8020mの深き谷底の崖っぷちに、垂れ下がった一筋の蜘蛛の糸に1億2805万1千人(2010年12月)が群がっているというように見えるのではないか。その糸を掴んでいる人の中に?陀多(カンダタ)がどれだけいるか。戦後、60年間の日本人はどのような育ち方をしたのか。それが今、問われているような気がする。

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