コラム KAZU'S VIEW

2007年12月

日本女性ボクシング世界チャンピオンのライカさんは平成の篤姫か?

来夏(ライカ)恵美子さんは女子プロボクシングの3階級世界チャンピオン。2000年にプロデビュー。現在、世界フェザー級、IFBA世界スーパーライト級、WIBA世界ライト級のチャンピオンである。接近戦の真っ向勝負を本分としたスタイルを貫いている。日本の女性を変えるかもしれない女性である。彼女の影響で女性のボクサーが増えているという。生活は時給数百円のアルバイト生活をしているらしい。練習は男のプロボクサーが相手。ヘッドギアーをしてスパーリングする姿は決して本人が女性であるとは分からない風貌で、エネルギーを感じる。彼女の故郷は京都。3歳から18歳まで孤児院にいた。彼女の母は17歳でライカさんを出産した。現在も大きな試合の前には京都の孤児院を訪れるという。孤児院を出て歯科衛生士の資格を取って就職したが1年で転職した。満たされない月日を過ごした。偶然、女性プロボクサーの募集公告を見て、ボクシングの世界に入った。そこに、初めて自分の居場所を見いだしたという。その場を得たことに感謝し、その気持ちをボクシングの試合で表すことを楽しみにしている。11月10日のアン・マリー・サクラートとの世界タイトルマッチは彼女にとっては大きな試練の防衛戦であった。挑戦者サクラートは腕にタツー(入れ墨)を入れ、大柄で筋肉隆々の外見は頼もしい男性美を感じる女性である。ボクサーについては昨年8月のコラムで亀田興毅さんを話題にした。最もハングリーで過酷なスポーツであるボクシングにその居場所を見出した日本女性とは何だろうか。体で覚えることを信条としている。タイトル戦の前半は苦戦するものの、後半は彼女のサクラート戦略であるボデイーブローの成果が出て劣勢を盛り返し、判定で勝利する。この戦略はこれまでの彼女の戦略にはない全く新しいものであったのでそれなりのリスクも伴う。しかし、試合は自分を確かめる手段だと彼女は言う。自分の存在とその変化を確認する場がリングということになろう。シャドウボクシングをしているリングから見える壁に掛かっている額に「夢」と書かれた文字が何か奇妙であるが、新しいものが生まれ出る予感がする。Dreams come true, Drive your dreams, The power of dreams, Get the dream togetherなど英語で夢を表記する言葉がわれわれ日本人の周りに氾濫している。しかし、夢くらいは日本語で情報発信すべきではないか。それができるのは今、日本女性なのかも知れない。改めてライカさんから教えて頂いた。来年は良い夢を多く見られますように。間もなく来る子年が夢多き年でありますように。日本人が自らの夢を世界に問いかける時期に来ている。それを世界は待っている。遠慮はいらない。Going our ways. 日本人は昔から柔道、剣道、茶道、相撲道・・など多くの道(Ways)を創って来たではないか。夢の数だけ道ができる。

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