コラム KAZU'S VIEW

2016年08月

前期高齢者の仲間入りの誕生日を迎えて感じたこと

8月のコラム「前期高齢者の仲間入りの誕生日を迎えて感じたこと」
 第31回オリンピックが南米大陸ではじめて開催された。次回オリンピック開催が東京に決まっている。日本で最初のオリンピック大会は、1964年のアジアで最初のオリンピックであった。しかし、実現はしなかったが日本で最初にオリンピック大会が決まったのは1940年(昭和15年)の幻の東京オリンピックであった。この大会は、日中戦争のため、日本が辞退した大会となった。実現した東京オリンピックの前大会はローマ大会であった。その大会のヒーローは裸足のマラソンランナーのアベベ選手(エチオピア代表)であったことを鮮明に記憶している。今回のリオ大会のヒーローは誰になるのだろう。64年の東京大会は、日本の高度成長のシンボルであった。しかし、2020年の東京大会は何がシンボルになるのであろう。興味は尽きない。
 2013年の夏にブラジルに出かけた。その時のコラムは、2013年7月の「2回目の南アメリカ訪問で訪れたブラジル旅行の思い出」を参照願いたい。その帰路、リオ空港にトランジットで立ち寄ったが、その時の印象は、暗く、汚い空港であった。その空港がその後、どのように変わったか、機会があったら見てみたい。そのリオのオリンピックで日本は41個のメダルを獲得し、史上最多数を記録した。ブラジルとの時差はちょうど12時間なので、結構楽な計算で各種のゲームを楽しめた。記憶に残るシーンは、序盤の水泳、柔道と体操、中盤は卓球、後半は陸上とレスリングであった。
 全体的にチーム力が際立った結果のように思う。800m男子リレーの水泳、体操男子団体、卓球男女団体、陸上男子800mリレーは多くの日本人に感動をもたらしたのではないか。締めくくりは、女子レスリング、初日に3人の金メダリストが出た後の試合は多分、やりにくかったのではないか。伊調馨(カオル)選手がオリンピック4連覇を達成した後の、吉田沙保里(サオリ)選手の心中は察して余りある。多分、伊調選手は天才、吉田選手は秀才ではないだろうか。この2人が今の日本を元気にしてくれる起爆剤になってほしいと思いたい。
誕生日の日に、今上天皇のビデオレターがテレビで放映された。内容は、象徴天皇としての務めに関するお心の内を語るものであった。人間天皇のお悩みの国民への問いかけを淡々と述べられていた。ご年齢の問題、健康の問題、ご家族への配慮、象徴天皇のお務めの社会への影響などのお話しは、我々が日頃抱える課題に共通する点が多く見られた。正に、日本という国が直面する超高齢社会(65歳以上の人口の割合が21%超えた社会)に向けて、日本の伝統を継承しつつも新たな価値創りに向けた課題の提示であり、国民1人1人がその答えを考え、議論するべき内容であろう。「一身独立し一国独立す。」に立ち返る時と思う。
以上
平成28年8月

先頭へ