コラム KAZU'S VIEW

2016年07月

きっと星のせいじゃない、というドラマを見て連想した子規という人物

何気なく見ていて、引き込まれたドラマだった。若いカップル。二人ともが癌患者であるというストーリー展開は、かつての「愛と死を見つめて」の映画を思い出す。真に、純愛の世界、三島由紀夫の予感を抱かせる。しかし、彼氏が先に行くというストーリーが、ドンデン返しのようである。途中までは、彼女の方が先に行くような期待を抱かせるシナリオがなんとも面白かった。
 このドラマの背景には、癌(ガン)で苦しむ子供を持つ親の苦しみ、悩みと、これを通じた親の悟りもあるような気がする。親は子を見て育つのではないか。子は親の鏡。結局は自分を子供に映して自分自身を見るのが親なのかも知れない。人生とは、学び続けることなのか?原題はThe Fault in Our Stars、2014年にアメリカ合衆国で製作され、ジョシュ・ブーンが監督を務め、シャイリーン・ウッドリーとアンセル・エルゴートが主演。シャイリーン・ウッドリーの好演が光る。
 たまたま、正岡子規を取り上げていた番組を見ていて、同じ意識を感じた。子規の死に対する受け止め方は、「病牀六尺(ビョウショウ ロクシャク」から推察される。余命を告げられた人間が死に対してどのように向かい合うのか?がなんとなく分かる年齢になった。限られた命がはっきりしているのなら、次の世を期待し、これまで生きながらえさせていただいたこの世の残りわずかの時間(トキ)を「嘆く」のか「楽しむ」のかのニ者択一問題として簡潔化したことか子規のメッセージではないか。いずれの選択をするかは別にして、納得して次に向かうような生き方、死に方に共感を持つ。
以上
平成28年7月

先頭へ