コラム KAZU'S VIEW
2012年09月
金沢ジャスストリートで思うこと
国内外の一流アーティストや学生達が金沢に集い、ジャズを通じて、金沢のまちの魅力を世界に発信、がうたい文句の金沢ジャズストリートの存在を横浜在住の友人から教えてもらった。突然、大学時代の友人から、今度、金沢に行くが時間がとれるか?という電話をもらった。仕事で来るのか、と聞いたら、近所のジャズ好き仲間と一緒にジャズを聞きに行くという答えであった。金沢でジャズ?という疑問が出てきた。七尾(ナナオ)市が友好都市関係を結ぶアメリカのモントレー市と国際交流を目的に1989年から始めたモントレー・ジャズフェスティバル・イン・能登については聞いたことがあったが、金沢とジャズは結びつかなかった。早速、インターネット検索したら、「国内外のトップミュージシャンや学生達がジャズを繰り広げます。」、「 金沢市内中心部の屋内・屋外など20会場で200のコンサートを開催。ジャズで賑(ニギ)わう3日間をどうぞご期待下さい!」などの文章が目に入って来た。グレン・ミラー、ベニー・グッドマン、カウント・ベイシー、デューク・エリントン、スマイリー小原とスカイライナーズ、前田憲男(マエダ ノリオ)とウインドブレイカーズ、チャーリー石黒と東京パンチョスなどなどのビッグバンドジャズに学生時代に興味を持っていた。また、中本マリ、阿川泰子(アガワ ヤスコ)や故アンリ菅野といった女性ジャズシンガーのコンサートを聴き歩いた。そんな思い出が懐(ナツ)かしく、しかし、金沢とジャズの取り合わせは?何か解らないまま、当日を迎えた。
宴会後に、市内に出かけた。金沢に来てから27年になるが、初めて来た通りの、そこかしこで、人が集まり、その先でジャズプレーヤー達が演奏を行っていた。金沢という日本的な町中でジャズが響く様子は、意外と違和感を感じなかった。金沢ジャズストリートは今回で4回目だそうで、その参加者数も8万人(4日間)、9万人(3日間)、6万人(3日間)だったと聞き、驚いた。今回はデイズニーとのコラボレーションも行われていた。2次会で訪れた所では、ジャズピアノの演奏が聴けた。友人からは、ヨーロッパから来たジャズプレーヤの演奏の様子の話も聞いた。
金沢に来て四半世紀が過ぎる間に、知らず知らずにすっかり金沢人になってしまい、灯台下暗(トウダイモトクラ)しを思い知らされた。還暦を過ぎることで、生きることに慣れすぎてしまい、生きることの新鮮さを失っているのではないか?と自問してみた。懐かしみを押さえつつ、日々新たな生き方をどれだけできるか、これを機に挑戦してみたいと思った。
以上
平成24年9月