コラム KAZU'S VIEW
2012年08月
家内の入院で改めて知った家族の支えの大きさ
ロンドンオリンピックの暑い夏が終わりになったころ、家内が腰の手術で2週間ほど入院した。自分の誕生日も入院前に早めに済ませた。丁度、同じ時期に風呂場・洗面所とトイレの改修工事を行っていた。大学は夏休み期間中であったが、社会人向け教育プログラムを夏季集中講義として開講していたので、朝昼は大学、夕方に病院へ、帰宅途中に銭湯へという生活が続いた。結構、変化のある生活でエンジョイできた。久しぶりに大学時代の生活を彷彿(ホウフツ)とさせる場面を懐(ナツ)かしく思い出している自分に戸惑いながら、時を過ごした。
修士課程を修了し、博士課程に進学した1年目の夏に、十二指腸潰瘍(カイヨウ)を手術した時も、最初の手術日程が誕生日であったが、母親の反対で、誕生日の手術は変更した。そんな思い出が錯綜(サクソウ)しながら、当初、4時間程度と聞かされていた家内の手術が7時間を超していた。私の時は全身麻酔だったので、気がついたのは術後、2,3日だったが、家内の場合は部分麻酔であったので、手術室から集中治療室に戻った時点で話ができたが、間もなく麻酔が切れると、痛みが相当ひどかったらしく、周りで見ていて辛くなるほどであった。その甲斐もあり、2日後には普通病室に移された。その後は、痛みを訴えることはほとんど無く、1週間ほどでリハビリを始めていた。2週間で退院した。私の場合は1ヶ月の入院で、その後、1ヶ月は湯治場(トウジバ)で時間を過ごした。医療方法もずいぶん変わった印象を受けた。麻酔はできるだけ少なくし、痛みを早く体に戻すことで、自らの治癒力(チユリョク)で回復するという治療法が結果的に回復を早めるということではないか。
今回の経験で認識したことは、知らず知らずに家族に負担をかけてきたのではないか?という自問自答であった。還暦(カンレキ)を過ぎて早々に遭遇(ソウグウ)した今回の出来事は、第二の人生のありたい姿を改めて考え直す、良い機会になったと思うようにしたい。
以上
平成24年8月