ツゥーツウツゥー・・・。
サウンドスケープ協会の例会で富山県八尾町の「おわら風の盆」を聞きに行った。祭りというと鳴り物などでにぎやかに騒ぐさまが思い浮かぶが、ここの祭りは一味違う。山車があるわけでもなく、三味線、胡弓、太鼓、唄という編成でおわら節を奏し、笠を目深にかぶった男女が踊り歩くだけだ。派手な動きも無い。なぜか心を揺さぶられる。
ビイイイーン。
せっかく富山に来たのだからと、立山博物館のまんだら遊苑を訪れる。ここは地界と天界を模した五感の庭がある。様々な音や、香りや、色で、立山信仰に基づいた世界を表したものだ。いろいろな仕掛けがあって飽きずに遊べる。養老の天命反転地は運動感覚を刺激する施設であったが、ここはそれを五感に置き換えたような感じだ。
コンクリートの壁に囲まれた空間でフラッターエコーが生じた。これは計算ずくだろうか?偶然だろうか?
フォーン、ピルルルル・・・。
子供がおもちゃであそんでいる。紐の真中に回転体がついていて、ねじれた紐を両側から引っ張る事で回転体が回転する。こんな感じ(←|→)。回転体には切り込みのある空洞があってそこが笛の歌口となって音が発生する。風を切る音と共にかなり大きな音が出る。昨日、ほぼ徹夜していたためか、この音がとてもうるさく聞こえて困った。
カタターーーン。
大学の北校地と南校地をつなぐ地下道は、細長い残響室になっているかのようだ。良く音が響く。通路の先にある壁にあたった反射音もこだまとなって帰ってくるのがわかる。特に途中排水のための溝に鉄製のふたがかかっており、それを踏むとカタンと音がする。それが反響し、こだまとなり、通路中に響いてうるさいくらいだ。なるべく踏まないように気をつけているのだが、ついうっかりと踏んでしまうこともよくある。
カン、キン、ガラガラ・・・。
ビンのゴミは毎週回収ではない。朝、ビンの音がすると、「あ、今日はビンの日だ」というのがわかる。
ガヤガヤガヤ。
建築学会は郡山で行われる。今年は車で行く事にした。行きがけに会津若松で降り、白虎隊で有名な鶴ケ城へいった。周りには修学旅行の小学生。年配の女性も多い。お土産屋さんは大にぎわい。
ドンドンドドン、ドンドン。
夜は懇親会の後、郡山駅前の飲み屋に行く。料理ができると太鼓で合図するようだ。何通りか打ち方があったので、種類かなにかで分類していたのかもしれない。それともただの気分かな。
バンバン・・・バン。
郡山の朝、花火(信号煙火)が響く。今日は一体何があるのだろう。もう運動会のシーズンだろうか。
そういえば子どもの頃は、運動会があるかないかは大問題だった。いつもより早く目がさめたりして、どきどきしながら耳を澄ましていた。
コー・・・。
午前11:00。台風と秋雨前線の影響で日曜日くらいから雨模様。セミもめっきり鳴かなくなった。窓を空けて外の風を入れると、涼しくて気持ちいい。遠くから街の暗騒音だけが、かすかに聞こえてくる。
パスッ・・・パスッ。
早朝からグラウンドでのんびりキャッチボールをしている。大学で夜を明かした院生だろうか。
ゴーン。ドォーン・・・ドォーン。
立山博物館に併設されている「まんだら遊苑」にいった。ここは五感を刺激する仕掛けがたくさんある。遊苑の門の近くに来ると梵鐘の響く音がする。どうやら地獄を模した地界の建物の中から聞こえてくるようだ。中に入るともっといろいろな音に満ち溢れている。そこを通りぬけて外に出たところは針山地獄になっていてセンサーに近づくと怪しげな音がする。
天界の建物の中は地界よりかは聞いていて心地よい音が聞こえるようになっている。たまご型の施設の中は、ドォーンという低い音が響き、横たわると寝入ってしまいそうだ。
ドドドド・・・・。ザザザザ・・・。
鳥越村の手取渓谷に行く。ここは意外な景観。綿ヶ滝という滝がある。滝壷と立っている場所との位置関係によって音が異なって聞こえる。直接滝が見えないところでは高周波が届かず。ドドドと低い音になる。近くによると水飛沫のはっきりしたザザザという音に変わる。
「お゛がーざあ゛ん!」
朝、私が出かける前のこと、隣のうちから子どもの声がする。まだ2歳の男の子だ。どうやらその子が寝ている間に、ほんのちょっとお母さんがその子を残して出かけたようなのだ。その子は、目が醒めてみると誰もいないので、とても不安だったのだろう。玄関に出て泣いていた。妻が表に出て抱っこして、あやすと少し安心したようだ。
ボボボボ・・・。
車に乗っていると、隣の車から大きな排気音が聞こえてきた。マフラーを改造しているようだ。自分たちはうるさくないのだろうか。
ザァー・・・。
朝から雨が降っている。小学校の校庭で行われる予定だった地域の運動会は、どうやら中止のようだ。一雨ごとに少しづつ秋が深まり、肌寒いような気候になってくる。
ワイワイ・・・。ピピッ!
小学生の遠足だろうか、列をなして子どもたちが歩いている。まだ低学年のようで列が所々切れそうになっている。時折、鋭いホイッスルを引率する先生が鳴らしている。おしゃべりしながら歩いたりすると、どうしても楽しさに我を忘れて歩道からはみ出してしまったり、赤信号に気づかなかったりするようだ。
ピンコーン。
玄関のチャイムがなる。子どもが朝一緒に学校に行く友達が来たようだ。
そういえば、最近の子どもたちは遊ぶにもあらかじめ電話で確認をして、それから家にくる。家にきても昔なら大声で友達の名を呼んだものだが、今時はチャイムを鳴らして玄関でじっと待っている。何だか子どもらしからぬ変な感じだ。
ジャラジャラ。パス、パス、パス・・・。
鍵束をもってサンダルで歩いている音はK先生。足音で結構誰かわかる。